不器用クライシス

 私は不器用である。どれくらい不器用かと云うと、新聞の束を紐で綴じることすら四苦八苦するくらい不器用である。中学一年の時には本棚、二年の時にはラジオを技術の授業で作っていたのだが、どういうわけか本棚は酷評を浴び、ラジオは男子で唯一失敗作を作ってしまうという不器用ぶり。私は不器用である。
 小学六年のときに手淫のやり方を間違えて、未だに正常な手淫をできないくらい不器用である(最近手淫手淫書きすぎ)。自動車学校の卒業検定で四回落ちるというお笑い種。絵心もない。
 自閉症と疑われ、変態と疑われ(あながち間違いでない)、そうして今日も不器用っぷりを発揮し(小さなネジを締めること、シールを貼ることで失敗)、まるで池沼のように思われているようで危機的状況であるが、不器用な人生は不器用に続いていくようである。