足袋の日

今日もだるバイト。今日は亀吉がいなかったためにそのしわ寄せで7時間労働した。バイトを休むときには支度部屋のノートに休む理由を書かなければならないのだが、亀吉はノートに「彼女と遊ぶから」と書いていた。気狂いだ。
本当に今日はだるかった。何がだるいってマンネリにだるさを感じている。7時間、ほとんど同じ動きの繰り返しだ。人間に水や飯を運んで、餃子を焼いて、飯を作って、食器を片付けて、洗い物をして、テーブルを拭いて、そんなのの繰り返し。工場バイトとなんら気分的に変わらない。久々に気がおかしくなりそうだった。社員はすげえよ、あんなのを何年もやるんだから。俺には絶対無理。本当に無理。外食産業には魅力が感じられない。いや、外食産業だけでなく、ほとんどの仕事というものがマンネリになるものばかりかもしれない。だとしたら完全に俺は社会不適合人間だ。もう将来が不安で何十年も仕事をする勇気が付かない。落ち込むばかりだ。
今日は政吉が転勤して代わりにスーパーマンの変身前みたいな社員がやってきた。久々にレジをやったのだが、人見知りだから緊張した。それと五時間以上労働すると疲れで滑舌が悪くなってきつかった。最後に「お先に失礼します」って行って帰ろうとしたら客入りがピークだったからか知らないが誰一人「お疲れ様でした」と言ってくれなかったけど無神経な俺は別に気にしない。
もう俺には接客業は向いてない気がする。人には適性があるんだから接客業が得意になるように矯正しようとしても難しいと思う。