今日はバイト休み

四年制大学への編入学を希望しないことにした。
志望理由書が全く書けないのだ。まともな志望理由がない。俺が今まで大学に編入をしたいとなんとなく思い続けたのは、大学に行けば自分を変えることができる、四年制大学に行って卒業したならばきっといい就職先が見つかるんじゃないか、という愚にも付かない希望的観測があったからとしかいいようがない。俺は短期大学ではあるが、一応、大学に通っていた。そのときの経験から考えると、あまり積極的な大学生活を送れていなかったことや講義嫌いであったこと、それらのことを合算すると編入するのはあまりに無謀であるということ。こんなことはずっと前から薄々感じていたのだけどそんなことに直面する気力すらもなく、ただ単調に「四年制大学に行きたいな」と馬鹿の一つ覚えのように今まで思っていたのである。
Fランク大から募集要項と同時に送られてきた大学のパンフレットを見ていてもなんら魅力も感じず、(パンフレットというものは光の部分に着目し、影の部分を全く無視しているわけで、影を意識する俺にとってあまり参考になるものでないと思われる)パンフレットに書いてある講義内容や、講義風景なんかを見て、無理矢理自分が大学に行ったと仮定してみても、ノートの貸し借りをできる人間ができるのだろうか、飲み会をする相手ができるかどうか、といった稚拙な不安が浮かび、いや実際そんなことはどうでもよくて、ただ勉学にひたむきに挑めるような度胸が俺にはなくてこんなとこ行く資格はないと確信したのだ。

そんなことを考えていたら、元木の会社から電話があった。はしょって内容をいうと、面接に来いという電話。いきなりの電話だった。俺には社会人経験もなく、ビジネスマナーで受けた電話術もいきなりの電話だったので全く使うことができず、ただ無駄に年月を過した一人間であるということを自覚させられてしまう会話をしてしまった。明後日、行くことになった。