ラストバイト

8ヶ月間働いた飲食店とも今日でお別れだった。切ないといえば切ないがやっと終わったという感じかな。
最終日の今日もいつもどおり、仕事をこなしたわけだが、いつもどおりリア充っぽい客が来たら苛苛して(前頭葉リア充と思しき人間を見ると苛苛させる仕組みになってるから)、それでもどんな客にもいつもどおり「いらっしゃいませ」と声を出して、たまに奇妙な声もだして、とにかく自分の力を精一杯使った。
最後に従業員の皆にかなり噛みつつも礼を言った。
最後の最後までPさんが一番優しかった。「今まで本当にありがとうね、これから頑張ってね、メールも何かあったらするから」などと言ってくれて嬉しかった。Pさんはいつも笑顔で誰とでも話をしており、俺にも本当に優しく接してくれて、なんというかあの人にはずっとずっと幸せでいて欲しいなと思える。それくらい人間として完成されてる人だと思う。
今日、店長は店にいなかったのでお礼の電話をしたら(俺も結構几帳面だな…)、俺が礼を言った後の第一声に「ああそうか、それでお前、明後日暇ならバイト来ないか?」と言ってきた。本当に油断もすきも無い。断ったのは言うまでも無い。明後日は何も予定は無いけど、別れの挨拶をした現場におめおめと戻るのが嫌すぎるので断った。もうちょっとさ、皆さんとの別れの余韻に浸りたいんだよこっちは。しかし、まあ店長というポジションも大変だと思う。従業員を駒のように使い、シビアに、とにかくシビアに行かないと務まらない身分なんだとも思う。まあもういいや、終わった終わった。