lovegene(97年)

R「はいはーい」
T「あっ俺」
R「悪い、行けなくなった」
T「お前、先に言うなよ」
R「うっそ!」
T「本当」
R「絶対って約束したじゃん」
T「お前が勝手に言ったんだろ」
R「どこにいるの哲平?今来てすぐきてワープして飛んできて!」
T「お前そんなむちゃくちゃ言うなよ」
R「なんでこられないの!?仕事?さなえちゃん?」
T「うん。いやでも、あれだぞ、そんな変なあれじゃないからな。もしもし?いいじゃんどうせ会社で会えるんだからさ」
R「ダメなんだよ!いまここでなきゃだめなの!」
T「分かったよ。じゃあいくからちゃんと」
R「もう来なくていいよ」
T「いくつってんじゃねえか!」
R「もう遅い!」

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T「(留守電に吹き込む)あっ俺だけどさっきはゴメン。もう一度十時に約束した場所であえないかな?今度俺が待ってるから。待ってるからな」

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T「もしもし」
R「留守電聞いたけどどういうこと?」
T「言ったとおりだけど」
R「もう遅いんじゃない?人生にはね、取り返しの付かないこともあるんだよ」
T「悪かったよ。俺そんなさ大事なことだとおもわなかったからさ」
R「絶対来てっていったでしょ」
T「いつもいい加減なこといってっからさこういうとき真実味ないんじゃないの?」
R「さよなら」
T「ちょちょちょ待てよ!」
T「約束破ったことは謝るから」
R「本当にそう思ってるならそこで逆立ちして」
T「ここで?」
R「するのしないの?」
T「分かったよ。やるよ、やるから…」
R「やってる?」
T「えっ、ああやってるやってる」
R「うそつき」
T「何で分かんだよ?ホントやってるってマジで!」
R「(背後から現れて)そういう奴だよね」
R「すっぽかされて(本を)捨ててやろうかと思った。できなかった。哲平がなんか悲しそうなの見てこの本探したいなと思ったの」
R「でもそれはあたしの気持ちだから。哲平があたしのことどう思うかは関係ないんだよね」
R「だから…はい」
R「じゃあね」
T「ちょっと待てよ」
R「なに?」
T「(腕時計見て)あっ時間だ」
T「俺たちのキスする時間」
R「なにそれ!?勝手に決めないで」
T「俺マジで、後悔した。お前のことすっぽかして」
T「ここで会いたかった」


電光掲示板に文章流れる


T「……」
R「……」
R「なーにあれ!あんなんでキスなんかさせないよ!」
T「別にいいじゃん減るもんじゃあるまいし」
R「やだよスケベ!」
T「スケベでするわけじゃねえよ」
R「じゃあなんでしたいのよ!」
T「したくてしちゃいけないの?」
R「いけないの。何事にも理由とか条件があるじゃん、歯磨いてるかとか気温とか体調とか湿度…」
T「あっ!!」
R「えっ!」
T「(荷物)持ってろ持ってろ持ってろって」
T「ほらっ……」
R「……」
R「それだけ?」
T「んっ?」
T「………痛っ!ちょっお前ふざけんなこのっ」