ある一人の牛丼フリークの女の話(2)

夕暮れ時、お腹を空かせながら歩いていると牛丼店があったので入りました。
すると、二人の女性が箸を動かしています。しかし、二人とも丼が無いので、共に何も食べていません。世知辛い世の中。他人に声を掛けるのは抵抗がありましたが、あまりに不可思議なので二人に聞いてみました。「どうして箸だけ動かしているんですか?」。そう述べると二人の女性は急に立ち上がりトイレの方へ行ってしまいました。