エコの裏でエゴ

春と梅雨の間の時期というのは非常に発狂しやすい。五月病が完治せずに6月に挑むと、まるで気持ちが永延と箱の中に閉じ込められる感覚に陥る。湿気が気力を削ぎ、全うな判断力を奪い、自分自身が何なのか分からず盆暗を見て悪態を突き、退廃的になることがある。
適当な標的が必要になる。自分にとってのその標的がエコ番組となってしまった。今日はエコ番組が各局で放送されており、24時間テレビ並の偽善番組に思えて観てられないものであった。アイドルが歌って観客が喚いていることがどうもエコらしい。めんどくせえな。もちろん真面目腐ったレポートが数を占めていたのだが、エコ番組は純粋に見世物だと思う。
エコ番組の価値は、各々の『対エコ意識』によると思うが、どっちにしても「エコのために翻弄されるアイドル」に狂喜しているアイドルオタクを見ているとぎょっとするのである。そしてバラエティーチックな企画が全く面白くもなかったのがまた痛い。いっそのことクソ真面目番組を突き通せばいいものを、ゆるいバラエティー企画がさらに番組を安っぽくする。どうしても、番組自体が来年、再来年につながらない感じがして、虚しさを引き立てる。全てはエコの関心をエゴで掻っ攫っていった狂人が悪いのだ。