まとめ

地図
この日の東京八王子市は暖かかった。平年よりも3〜4度ほど気温が高く、最高気温は13.5度だったそうだ。空は一面、雲ひとつ無い青空で、。
ダメだ。気候の様子など自分に書くのは無理。いや無理じゃない。
ほらこれだ。いつも「自己不全感」というか、いやいやそんな難しい言葉を使うのは止めよう、単に「自信」が全く無いからか、何をするにもおどおどしてすぐに止めたがるこんな性格が日記にも出ているではないか。
そんな消極的な様子で裁判所の前に着いたときも最初は集合場所に行かずに敷地外から遠巻きに観察していた。人間の営みに介入することに常人の数倍、難儀している。
マスメディアが来ていた。カメラをしょった人間が幾人かいた。
そして行列が出来上がろうとしていた。行列に溶け込んだ。眼鏡を掛けた真面目そうな女性が参考書らしき書籍を読みながら待っている、爺さんが手持ち無沙汰気に段差に足を掛けたりしながら待っている。ただ、粛々と行列を作る。整理券を一枚一枚手渡しで配る。受け取ると変な満足感を覚えてしまった。
そのうち結果が出て、職員が番号を読み上げる。発表そのものだ。呼ばれた人間は他所の交付所へ粛々と移動し、呼ばれなかった人間は粛々とただ帰っていった。同じく溶け込むように帰った。なんとも儀式めいた感じがした。
自分は自分のことを狂人と捉えることがあるが、本物の狂人というものをこの目で確かめたい。これは嫌らしい欲望なのかもしれない。


産経新聞
東京新聞
第二回公判傍聴