卒業確定の巻

編入生というのはマイノリティーだ。それゆえになんともいえぬ違和感が常に介在していた。英語の単位というのは通常必須なのだが、編入生にはいらないとか、通常1、2年で取るべき単位を他で補充するなど様々な通常規約に記されていない隠れた規約があったので、「何かとんでもない間違いを」という不安は常に身にまとっていた。ルールが曖昧ゆえに、土壇場で学校側にお膳をひっくり返される可能性というものも少なからずあった。
朝、いそいそと学校へ行き、成績表の配布。あっけらかんとした「卒業」の文字を見つけてともかく学生を終えられることを確定させた。相変わらず人望は掴めなかったが、就職先と学位記で今はひとまず十分だろう。ともかくここまで来たわけだ。