圧倒的高気圧

外で作業をすると熱い渦の中に引き込まれるような恐怖を感じる。
体全身を愛撫するようにとてつもない湿気及び熱気がまとわりつき、頭から順に汗が滴り続ける。間もなく喉の奥がひっきりなしに乾きだす。太陽からの光を痛く感じ、体が揺らめき出す。
あぜ道、水田、街路樹、アスファルト、車、人間、すべてが捻じ曲がってしまうのではないかと真夏の昼に悪夢を想う。
体が粉まみれになると粉と汗が混じった酸っぱい匂いが漂う。服が重い。
汗かいて顔見て俺は働いているんだぞってナルシスティックになったところで面白くもない。
暑さで考えもデタラメだ、ふらふらだ。