「ノルウェイの森」

私が「ノルウェイの森」を初めて読んだのは3年前だ。その時のことは日記にも書いてある。http://d.hatena.ne.jp/konrinzai/20071030


ちなみに上巻だけ持っていて下巻は持っていない。大体の結末はレビューとかで断片的に知っていて、どうやら憂鬱になる結末であることが分かったので、敢えて買っていない(読んでいない)。
これといった特徴もなくワタナベは生きているのに、親友の彼女であった直子とばったり再会したり、緑という女子にいきなり声を掛けられたり、最終的に熟女に迫られたりするというのは、やれやれご都合主義だなあ、と思うわけです。多くの男の実人生にはそんな妄想的な出来事はないわけで、ハルキスト?というのは少なくとも現実主義者ではないのかな、と思う。
映画は正直、怖かった。時折、ホラー映画ではないのかという雰囲気も醸し出していた。
なんでここで泣くのか、なんでここで抱くのか、なんでこの男子は勃起するのか、なんでこの女子はワタナベに濡れてあの人には濡れないのか、なんで死ぬのか、なんで生きるのか、あらゆるシーンを観て浮かぶ「なぜ」という疑問の答えを自分で考えることが大切な映画なんじゃないかと思う。原作を読まないと疑問が永延に解決できそうもないが。
物語はごく普通の大学生ワタナベが死んだ親友の彼女(直子)と付き合い、セックスしたら直子は精神的に病んでしまい、療養所に行く。療養所にいる直子の世話役の熟女はレズ。
そんな中、大学で緑と会って好きになるものの、やはり直子が大切だ。しかし直子はセックスできないくらい精神を病んでいき…、というお話。


映画で面白かったシーンは白ブリーフの松山ケンイチ。時代が時代なんで(1960年代末)、ブリーフが主流だから仕方ないのだが、滑稽で仕方がなかった。
印象的なシーンは直子20歳の誕生日の長いカットシーン。ハツミ(ワタナベの寮の先輩の彼女)がワタナベを睨んで、その後ナレーションでハツミの末路を説明するシーン。
静寂なシーンが多いので飲食もしにくいと思われます。腹が鳴らないように注意すべきです(私は鳴りました)。


http://d.hatena.ne.jp/konrinzai/20090503/1241306979
この寝言を書いた頃は彼女が欲しかったんだ。よかったなあ2009年5月の私よ。