合説

疲れた。五社の説明をほぼ休憩なしで4時間掛けて聞いた。
朝、ドラッグストアで髪を染める液を購入し、髪を黒々と染める。昼、会場へ行く。
一社目、M菱の子会社。永延と説明だけ聞く。エントリーシートを出してから退出するのだが、俺が書き終わって退出しようかというときに前に座っていた初対面の茶髪もどき男が「ボールペン貸してくれ」だと。マジこいつアホだろ。合説にボールペンも持ってこねえカスが。そんでゆとりの特徴というか何と言うかこのボケ一つも恐縮せずに「貸してくれ」と言うわけ。後々考えたらこのときこの不逞の輩の願いをさっさと断っといて次の企業に回るべきだったのだ。
当時の俺は「貸してくれ」といわれて断るというのは非常識ではないのかと思っており、慈悲で貸してしまった。するとこいつが書き終わるまで5分くらい時間が掛かってるわけ。その間、永延とソイツ待ち。最悪だ。このボケがボールペン使い終わるまでに他の奴らはどんどん退出している。慈悲なぞ不要だったのだ、相手を救えば自分が損をする。俺は俺以外の奴を殺す勢いで就活しなければならない、と改めて思った。
で、茶髪もどきはボールペンを返すときに聞き取りにくい声で「はぃ」といって当たり前のようにボールペンを返そうとしてきた。これでブチっときた。
「礼ぐらい言えやこのボケ!」と怒鳴ってボールペンを奪うように取って企業の記念品を鷲掴みして企業のおっさんに「ありがとうございました」と述べて退出した。怒鳴った瞬間、茶髪もどきは目を丸くしていた。こういう甘やかされた奴は怒鳴られたこともないゆとりなんだろう。少しはこの馬鹿に鉄槌を下せただろうか。基本的に他人よりも自分のことが大事。どこの馬の骨とも知らん奴にボールペン貸して時間を奪われて礼も言われないって展開が許せなかった。この瞬間、企業のおっさんが苦笑していたような気がしたが、それもどうでもいい。
その場のストレスはその場で解消しなければ体が持たない。まあストレスを解消したとしても時間は戻らないが。
急いで二社目の製薬会社を受ける。ノリが良かった。
三社目。鉄道会社。途中でマイクが故障して説明が聞き取りにくくてしょうがなかった。
四社目。S○NYの子会社。やたら狭い空間で聞いてたもんだからここら辺から体調がおかしくなってきた。
五社目。信金。話が耳に入らない。
周りを見渡すとまるで文化祭のノリのように群れながら回ってる奴もいる。しっかり質問してる奴もいる。廊下の壁に体を向き合わせて何にも動かない奴もいる。
とりあえず俺は今回、限度とされている5社を回れたから今回は良しとしよう。
終わって疲れてカレー屋でカレー持ち帰って帰った。雨がザンザン降っており非常に寒い。
ところで最近、大学が配布している情報誌に一切会話したこと無い高校の同級生でリア充の特待生くんのことが載っていた。普通なら4年なのだが、学年表記が俺と同じ3年になっていた。なんだろうかこの感覚は。
過去の自分を知っている奴が卒業するまで学校に存在するという事実が、俺にとっては古代の荒々しい疎ましさを抱く要素となる。嗚呼マジなんでこいつ3年なんだよ。見かけても絶対声掛けない。目で殺す。



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