世間と雑誌

年末のムード作りが始まった今、私の陰鬱な心境と相反した煌びやかな街のイルミネーションや店の中のクリスマスコーナーなどは私にとっては眩し過ぎます。世間は年末になるとやたらと幸せそうにするのです。
出会い系サイトに登録しても一切の進展もなし。嗚呼、現代人の嗜みを多少かじろうと思っても怪しげな業者からのメールが来るだけ。私自身がメールを送ったところでどうせ駄目だろうという、諦めの気持ちが私の隠微な人格の全てをいとも簡単に物語っている気がします。なんでも男には積極性が求められ、自分から動かなければそれこそ前に立ちはだかったエアーズロックの如くの障害物はピクリとも動きや致しません。所詮、大概の女子たちは「CanCam」や「nonno」という雑誌に刷り込まれ、人格を形成しているのでは、と一度疑問を持ってしまえばもう私には何も言うことはございません。雑誌。梨ではございません。雑誌というものは罪深くできております。前述した雑誌は大衆雑誌ですが、煌びやかな内容がほとんどを占め、陰鬱な内容はもはやネタ扱い。笑える屍状態なのです。陰鬱さを滑稽と捉える女子が増えてしまったのでは、と私は意味無く途方にくれています。