一対

戸籍妙本(¥450)を入手して観光地である奥床しき庭園の近くを通っていたらおびただしいほどのピストンズカップルの意)が歩いていました。お陰で画像を撮る気力も失せたわけでございます。いつでも撮れる場所だからいいとして。うーむ、他県からのピストンズが多数押しかけてきたのだろうか。
彼らは真理を数百倍薄めた他愛も無い話を嬉々とできる自分とは別の人種です。人間は大抵一人だと他人に対して無関心を装っている。それが一対になってしまえば悪態を突こうが非常識な話をしようが自由気まま、話が弾めば脳内麻薬までもを放出。明らかに活きる条件が違いすぎる。
だけども人と付き合うといつか裏切ることになることも何となく分かっている。人と人が一対になるには必ず嘘が必要であり、その嘘とどこまで付き合えるか、人格破綻者の自分には難儀な話だ。かわいい人を見かけたなら、たんぽぽの綿毛のようなフワフワした気持ちでその娘を一瞬だけ愛してあっさり通り過ぎるのが建設的だ。
一人でいると何も信用できなくなる。麻痺してしまったのだろうか、自分までもが信用できない。