内向的研修生の習性

「オハヨウゴザイマス」、「シツレイシマス」、「アリガトウゴザイマス」、「モウシワケゴザイマセン」
挨拶、儀礼というのはつくづく間抜けだと思う。暗号を唱えているようなものだ。第一個性がない。同じ言葉を毎日毎日何度も繰り返し使うことに慣れることから始めなければならないとは、やってられない気分になる。先が思いやられる。というか、とっくに思いやられている。
研修生というのは仕事が無い。仕事をする人間が片手間に何か教えたり、雑用したりととにかくまだ仕事をしている感覚ではない。辺りを虚しく見回しながら、上司から仕事を貰おうとするも、やっぱりこのままジッとしていようという気持ちもグッと押し寄せ、あわよくば何もしないまま時間を殺してしまおうかと思うも、やっぱり何もしてないと怒られるんじゃないか、と重苦しいため息と共に上司に仕事を要求し、狂気の一歩手前の状態で自分の存在を無理やり世間にとどろかせようとする様。ゲロでもぶちまけたくなる。