無知なライオン

年寄りっ子なせいもあって、未だに過保護なせいか、実家に戻ると贅沢をさせられることがあるのです。昼間に4千円弱のステーキランチを頬張りました。そして、ケーキを食しました。
自分は普段、330円の牛丼で充分満足しておりまして、それほど贅沢を望んではいないのです。「豪華」という文字を見るだけで恐縮します。それはテーブルマナーなどという高貴な仕来りを大概理解していないことがバレることを恐れているのです。世間知らずである余り、発狂しかけることもあります。なんとか術を覚えなければ、とは思うのですが、毎回頓挫し、楽な方へと逃げております。そうして基礎を固められぬまま、わからないままに恐怖に襲われます。ですから、世間の多くの人間とまともに会話もできません。人類ではなく、ライオンが地球の支配者ならこんなに苦しまなかったのではないかと思うことさえあります。