ある一日

昨日の出来事。
この時期は寒気に起こされる。
毎朝、寒気が仏頂面で「おきろ、アホンダラ」と言っているようだ。刺々しい野郎だ。
日照時間が少ないからか憂鬱だ。「冬期うつ病」という病気が存在するのも納得する。
雪の影響で家を出る時間を10分、20分は繰り上げせざるを得ない。シャーベット状の道路には参る。
会社に着いて挨拶すると返ってくるのは5割くらい。目下に挨拶しない部長が1月からやってきたのでどうも空気が変わった。
朝礼を終えてさっさと外勤へ。粉塵を積んで隣県へ持っていく。ガソリンを満タンにし、ゆっくりと運転。
現地の嘱託の人の力を借りて粉塵を置いて、置いてある種子を運ぶ。種子を業者に持っていって換金する。
会社にて同部署の上司(嘱託)の兄貴が亡くなったとのことだが、会社関係者は課長のみ参列し、自分は香典を出すことになった。上司の二親等ルールとか、風習がよく分からない。
帰ろうと挨拶をしようとすると台詞が詰まりそうだ。言い直して挨拶。しかし誰からも返事はない。挨拶撤廃同盟に署名したい。
更衣室に行こうとすると誰かがいる。狭すぎる空間なので回避。ツナギにジャンパー、裸足にカジュアルシューズという奇天烈な格好で去る。汚れてないからいいだろう。繊細すぎたらダメだ。「オレは正社員だ、ボケ」くらいの傲慢な気持ちが必要だ。

映画館へ行く。火曜の夜の映画館は特にサービスデーでも無く、寂れて心地良い。
鑑賞中、前の方の席の草臥れた風のおっさん(漫画喫茶とかによくいそうな人種だ)が足を前の席の上部にだらーっと乗せるというだらしない格好をしていて鼻に付く。さらに頭を鶏のようにクルクル動かす挙動で、その様が鑑賞中、視界にギリギリ入ったため、腹が立ってきた。ああいうおっさんにはなりたくない。このように映画館とは赤の他人と時間を共有するため、デメリットも必然だ。神経質になり過ぎるのも良くない。
帰りに車中で流れるFMラジオが心地良い。が、学生向けの番組が始まり消す。マクドナルドへ寄る。ドライブスルーでタクシーに前を割り込まれた。後部席の客が買っていた。タクシードライバーにはなりたくない。