怠惰な若年社会人の平均

日曜の夕方になると憂鬱になるというのはよく聞くが、最近では火曜の朝の時点で憂鬱になる者が多い。
一人になって考えるのは大抵、会社を辞めてバカンスに行きたいということだ。それが飛躍すると退職の切欠を探す癖が付く。退職を決意させる要因、退職理由を生み出す提供者を探す。
あの時逃げておけばよかったのだ、あの時もっと勉強しておけば。
考えても要因も提供者も見つからず、代わりに自分が自分の人生を作り上げていたという基礎中の基礎を思い知るという結果に終わる。
週5日以上、8時間以上も拘束されてはいるものの、金を貰っている、めしは食えている、今は氷河期だ、転職はできない、とあろうことか自己解決の方向に向かいだす。
そして日々の残された時間で趣味を謳歌しようとしだす。またしばらくすると、趣味の時間が永延と続けばいいのに、とまたしても会社を辞めたいと思い返す。そういった思考を反芻し、正月までは、お盆までは、○月○日までは、と自分なりにミニゴールのような区切りを作り出し、その期間が訪れるまでは欲求が浅い眠りに就く。
その浅い眠りがやがて深い眠りに変わる者もいるだろう。そうして話題は過去に流れていく。