どうでもメモ

 人のために役立ちたいと教師になるために勉強して教育学部に入り、教職を取り、教師になり、疲れる仕事に嫌気が差しつつも実家に仕送りをし続け、親友もおり、あらゆる相談にも乗ってくれる気さくな人間。だけども性癖が歪んでおり、フェチズムな作品を好み、ある日、市販の媒体では満足できず、突発的に電車で学生のスカート内を盗撮をして捕まったならそれで消える。逃げるように自己都合で退職し、グーグル検索で自分の名前を検索すると、自分のフルネームと共に事件の詳細が出てくる。そんな彼は遠方に逃げてラーメン店でアルバイトを開始する。
 深夜、覇気の無い労働者風の男がラーメンを啜ってビールを呑んでいるのを見ていると、生徒達を相手に仕事していたあの頃が懐かく思われ、悶える。


 勉強もろくにできず、就職ができずにニートになり、何となくノリでニートを脱しなければと思い立ち、工場で働くようになったものの、人の役に立ちたいという気持ちはサラサラない。友人も彼女もおらず、終わったらソープ行くか、とだけ考えながらひたすら終業時間を待ち続ける意識に向上心などありはしない。やっぱりソープは高いからと、本番はダメだけれどもデリヘルで女体を触れればそれでヨシみたいな妥協をしながら生きている。競艇と風俗代で貯金は消え、30過ぎて実家にパラサイトして、金を無心することもある。工場には欲情の対象になりそうな人物はいない。太った色気の無い女とブラジル人の女だけ。肌が黒い女は苦手だ。
 仕事帰りにラーメン店で生ビールと一番安い醤油ラーメンを頼む。虚ろな目をした店員がビールを持ってきて、それを飲んでいる。しばらくするとまた虚ろな目をした男がラーメンを持ってくる。ラーメン屋も大変だろうな、と思いながらも今月は競艇で負けてるから風俗は行けないなと思いながらラーメンを啜る。歩いて帰って途中で小便がしたくなって河原で立ちションをして家に戻ってシャワーを浴びながら寝る。


 後者が勝ちだ。