時事。第148回芥川賞候補。小野正嗣『獅子渡り鼻』(『群像』11月号)、北野道夫『関東平野』(『文學界』9月号)、黒田夏子『abさんご』(『早稲田文学』5号)、高尾長良『肉骨茶』(『新潮』11月号)、舞城王太郎『美味しいシャワーヘッド』(『新潮』8月号)の5作品。予想としては小野さんと黒田さんのW受賞だと思います。舞城殿は受賞したら覆面被ってインタビューするのかな。こんな冒頭
シャワーヘッドを胃袋まで飲み込んだ状態で風呂場に倒れてるところを見つかって初めて、単なるお湯の出口に過ぎないそれが性的なメタファーとなりうることを知る。何しろこの話をした相手の結構大勢(と言っても十三人中五人だけど)が、僕がそれで疑似フェラチオを行い陶酔し過ぎた挙句に起こった事故なんじゃないのと想像するのだ。もちろん茶化しているだけだろう。でも冗談でもその発想に僕はビックリだ。え?シャワーヘッドだよ?マジで?言われて見れば僕のうちのやつは虫眼鏡型のじゃなくて先端がほんのり脹らんだだけの滑らかな棒状で手に握った太さや長さやつるんとした形状がそれなりに男性器に近いかもしれないけど……と考えてて、職場の飲み会でも、そのフェラチオ発想派の五人のうち一人がいたせいでその話題になり、同じようにからかわれてああやっぱりそういうのって別に珍しい考え方じゃないんだなあと思いながらふと気付くけど、おいおい。
書く人はどんな顔してんだろ。
ネズミ終戦。今朝、ネズミの夢を観た。脳内までネズミが浸食しているようだ。
そうしてネズミ心地で会社に行って車を覗くと予想通りネズミがネズミ捕りに捕まっていた。でかいネズミだった。こんなのが車の中を走り回っていたとは…不潔だ。ショックで仕方がない。ネズミ捕りの金網を齧りながらネズミは死んだ。ミッキーマウスにでも生まれ変われ。
会社で新年会的な催しがあった。びしっとスーツを着込んで馬鹿みたいに形式的なお話、お話、お話。面倒だからブログ形式でやってくれないかね。こんな日も修理対応電話持参でバイブが鳴りやがって式典の途中ですいませんすいませんと椅子を引いてもらって舌打ちをされながらネズミのようにテーブルを抜け出し、会場を抜け出し、へいこらへいこらと電話対応して何かバカみたいだと思えてきたら会社を辞めたくなった。誇り?っていうのがモテナイ。なりたい職業を見つけた。というよりこないだから体を鍛えようと励んでいたり、書店で問題集を眺めてみたり、秘密裏に新天地に行くための準備を開始してんだけどやはり目指してみるか、まだ二十代だし。