名古屋国際女子マラソン観戦記

konrinzai2008-03-09

朝五時に起き、高速バスで名古屋へ。
名古屋国際女子マラソンのため13:30〜14:30通行止め」などという看板を見ると否が応にも高揚感が沸き立ってくる。
地下鉄名古屋駅から桜通線野並行きに乗る。後々、混雑が予想されるので地下鉄一日乗車券(¥740)を購入。十駅ほどして11時前に瑞穂運動場西に到着。この駅で大量の人間が降りた。入念にコースの地図を見ている中年の多いこと。
そこから競技場まで歩くわけだが、まあ凄い人。老若男女問わずといった感じ。緑の中年男性から新聞と旗を頂く。
競技場の前。報道陣が沢山。素人がインタビューされていたり、芸人らしき人間が何かリポートしていたり。入場は無料である。結構入っている。マラソン中継とか見ててもガラガラしているときがほとんどだが、今日は異常。これは名古屋五輪か。有料にしてもよいのに。
メインスタンドは席が埋まっているので適当にサイドスタンドへ。天候良すぎ。芝生がキラキラしている。
選手がグラウンドでウォーミングアップをしているではないか。選手が間近にやってきたりすると、観客が声援を送ったりしている。一番人気はやはり高橋尚子選手。グラサンと白ジャージで何か音楽聴いてゆったり走っている。
「高橋、頼むぞ!」、「Qちゃん、絶対北京行けるから!!」、「Qちゃんファイト」などともうウォーミングアップの時点で声援が凄い。中でも「Qちゃん、頑張れ!」というセリフは競技場にいて何度聞いたか分からない。他の選手もじっくりとウォーミングアップをしていた。
あと加藤晴彦がリハーサルか何かでずっと突っ立っていた。生で観ているとマスコミ職の仕事内容がなんとなく伝わってきて面白い。
十二時に中継が開始すると競技場のスクリーンにも中継の様が映し出されるわけだが、生で観て、中継されてるのも観るってのは不思議な感覚だ。ヘリが豪快に飛んでいた。
スタート。ゆっくりと百人以上の選手が走り去っていった。色とりどりのユニフォームに感嘆。
選手が掃けると競技場にいる観戦者は移動しようとする。俺もその一人。が、めちゃくちゃ人が多すぎて出口が詰まっている。鬼のような行列。トイレでさえも行列が。階段のとこなんか密集しまくり。これは闇市か万博か?
ようやく競技場を出ようとすると、「ビール飲みませんか!?ランチもやってます!!どうぞ白木屋へ!!」
恐るべし白木屋。こんなとこで便乗宣伝か。
で、とりあえず地下鉄へ行こうとするが、通行止めの道は車道でも歩ける。なんとなく壮大な気持ちで車道を歩くが、あっさり警官が「通行止め解除しますんで歩道へ!」と言い、車道終了。
歩いているとうどん屋やらラーメン屋がありえない行列。競技場周辺は人口密度がヤバイことになっている。
地下鉄はもっとやばかった。自動きっぷ売り場が一つ当たり十人くらいの行列。一日乗車券を買っておいたので影響は受けなかったが、改札を通るとそこにはまた万博現象が。名古屋駅方面に電車はもう乗車率500パー。詰め込むだけ詰め込んでいる。駅員が悲壮感を漂わせるように「もう乗らないでください!!」と。おぞましい。チカンもスリもありえるんじゃないか。
ということで回避。沿道で観るのは諦めた。人多すぎ。だるすぎるので競技場で停滞することに。
片耳イヤホンラジオを付けながら移動していたら、高橋選手失速の情報。先頭集団がスローペースで失速じゃあ厳しいな。
競技場に戻ると相変わらず、メインスタンドはかなり入っている。
一応スクリーンに中継が映し出されているのでパブリックビューイングとかいうことにはなっているが、音声が聞き取りづらい。よってラジオを聴きながら映像を観る。昼は暑かった。直射日光が当たり続けて軽く目まいがする。それくらい暑かった。
弘山選手が先頭を引っ張る。ベテラン選手ということで応援している選手だ。
そのうち原選手が前へ飛び出そうとするが、また集団に吸収される。危ないパターンだ。
さらにその後、坂本選手が前へ。場内、「やっぱり坂本さんか!」的な感じ。この辺りが盛り上がりのピークか。
またさらにその後、堀江選手が前へ。2番手が加納、尾崎、中村選手。伏兵マニアとしては堪らない展開。場内「堀江?誰…?」
で、最後は中村選手が前へ。天満屋恐るべし。場内は「中村?坂本じゃなくて?」的な空気が少なからずあったりした。
で、中村選手が一キロ切ると競技場内が緊張のピーク。
で、入ってくる。拍手とワーキャーと歓声。場内は自然と拍手をする空気作りができている。
ゴール。素晴らしい。五輪は間違いなし。インタビューは遠くて聞こえずらかった…。
2番手ゴール。3番手ゴール。テレビ中継が終わって20人以上がゴールしても場内はぎっしりのまま、誰も帰らない。
27番手。高橋選手だ。何か競技場に入る前から外の凄い歓声が聞こえる。競技場内に入るとそれは凄い拍手。って自分もやたら強めに拍手していた。ひょっとしたら見納めになるかもしれないから力が入る。歓声が中村選手のとき以上に多い。
「Qちゃん頑張れ!」、「あと少しだ!」などと。
でゴール。そして一礼している高橋選手にまた拍手。
とまあそんな感じでレースのメインイベントが終わった。
百人くらいのゴールを見届けて競技場を出ようとすると実業団が記念写真を撮っていたり、大南選手が写真撮影を応じていたり、バスの乗り込む様を待っている人が多かったりとカオス。
そのうち最終走者が道路を走っていて通行止めが解除された。カオスな国民的行事は終わった。