汗ばむ陰気

問い
「今日はどうだった?」
「休みの日、何してる?」

答え
「くたばりそうです」
「何もありません」

と一言でさっと申し出たいのですが、どうも対上司などの社会の場の会話というのは決して後ろ向きでなく、前向きまたは滑稽に、しかも地続きになるようにしなければ冷や汗を掻きそうな陰気な空気になってしまうようで、仕方なく、
「今日は暑くてたまりませんでした。セミも鳴いてますね」
「図書館で読書をしています。読むものはエッセイからSFまで…」などと適当に間延びした台詞をいいます。
社会は困ったものです。


仕事は誠意を出せば出すほど楽になることが何となく理解できてきました。そして、嘘を付く技術が必要だと分かりました。
現在、浅ましく駆け回っている選挙カーの中の人たちも一切合財の嘘をつかなければそれにこしたことはありませんが、そうでもないでしょう(明々後日、私は大した思想も主義も無く、鬱々と投票所に行きます)。
それにしても暑さで参りました。生命力を謳歌させるべき夏という季節に窮しているのが自分らしいです。