街灯に群がる虫

 夜、十一時から十二時には就寝して朝は六時から七時に起きる。休日前日も夜更かししようが朝起きる時間は労働日とさほど変わらない。そんなことで朝型人間となっている。
 給料日は二十八日。この日はニワトリ(二八)がお金を銜えているイメージで覚えている。
 普段、田園地帯を走り回っていると、毎日里帰りしているような心境に陥る。
 仕事は、二十四時間稼動する機械の点検や修理をやっている。別に、なんだろう、そんな大したことでもない。機械トラブルで「どうもすいません」といえばおばさんが「いいえ、なおすいません」だって。牧歌的だと思う。
 満員電車に揺られもせず、高層ビルの中を行ったり来たりもせず、屋上から飛び降りもせず、軽トラックに乗っかって仕事をしている。
 退屈で刺激がないといえばそのとおりだ。毛虫が這っている様子を眺めながら汗を掻く。フル稼働の機械の電灯にこびり付いた虫を追い払い、もっと別の何かを追い払う必要性を感じさせられる。