来るところまで来ちまったな…

家から車で30分運転して工場に着いた。ついたら応接室に通されて五十代のおっさんと三十代のおっさんが二人で面接してくれた。まず最初に「ことし四月からなにしてたの?」と聞かれた。「公務員の勉強してた」と答えた。俺の履歴書に穴が開くんじゃないかってくらい凝視して履歴のことで二人がいろいろと質問してきた。「部活は学生時代、何やってたのか」とかそんなレベルの質問をいくつか。
仕事について説明を受けた。繊維を絡み合わせ、すきあげて薄い膜状に作り、乾燥させたものを作る工場らしい。給料は最大で18万。最初は13万くらい。安い。正社員になれるかどうかは頑張り次第らしい…。土日が休みと求人には書いてあったのに土日も働かせるらしい。よくわかんねえ。
実際に工場見学もしてみた。工場の中は暑くて騒音が五月蝿かった。説明によると夏場になると暑くて辞める人が続出するらしい…。
面接結果はそのうち電話してくるようだ。
なんだか工場が陰気臭くて陰鬱になった。しかし、今の俺は四の五の言える立場にいないわけで陰鬱だろうがなんだろうが仕事をしないと駄目なんだろうと思うわけで、もしも採用されたら行ってしまうんだろうな。
頑張らないとダメなんだな…。どうせ最後は灰になるってのに。火葬されたらの話だが。