鬱工場二日目

今日は早起きして朝7時7分に家を出た。そしたらあまり渋滞してなくて7時37分に工場に着いた。早すぎる。8時に着けばいいのに23分も何をしていればいいのだ。仕方なく、車の中でウダウダしていた。
着替えて、関川の所に行ったら今日から元阪神監督の吉田義男みたいなおっさん(以後、吉男と記す)から教われといわれて、吉男とともに現場に行った。まず朝礼と言うことでおばはんがいっぱいいるエリアで朝礼をしたらおばはんたちは意味不明な呪文を唱えていた。どうやらそういうマニュアルがあって唱えなきゃダメらしい。俺も見よう見まねで唱えようとしたが恥ずかしくてしょうがなかった。
その後、吉男に教わったりするが、教わらない時間の方が圧倒的に多く、また暇をもてあそぶために掃除したり、掲示物を凝視したりして時間を押しつぶそうと必死に過していた。いや、本気で工場での研修ってのはキツ過ぎる。「工場内で何も持たずに暇つぶししてください」と言われているようなものだ。こんなことなら先週の土曜の開眼した連中から宗教を教わっとくべきだったかな。いや良くないか…。とにかく暇で、「(この前までバイトやってた)飲食店のみなさんは今頃朝清掃してんだろうなあ…」とか「俺は一生工員としてやっていく気があるのか?」とか「大学受験どうすっかなあ…」いろいろと考え事をしていた。
昼休み。食堂で支給される弁当を俺は一週間分注文してしまっているので仕方なく、今日も食堂で食うわけだが、俺はまた机に一人。俺が座った机にはまたしてもやかんが置いてあり、いちいち人間がやかんの茶をコップに汲みにくるので少し気まずい。弁当の海苔が異常に口元に付きまくって後処理が大変だった。味はまあ普通。幼稚園のとき支給されてた弁当に似ていたためにまた今日も虚しくなった。食堂には今日も婆さんが多くて婆さんが固まって座ってる。食堂に置いてあるテレビからはまた「笑っていいとも」が流れており、昨日と同じく出演者や客の笑い声が食堂に虚しく鳴り響いていた。せめて「おもいっきりテレビ」にしてくれ。いいともは鬱要素が多い。
午後も吉男のとこで作業の手順を習うのだが、覚えるのが難しい。あとは暇つぶししたりした。というかほとんどが暇で何もやる事がない時間だ。やばいね暇が多すぎて気がやばくなる。こういう暇の対処法を土曜日に会った開眼した連中なら知ってるらしいな。魂を強くするために暇なときも目的意識を持てとか言ってた様な…。もういいか土曜の連中のことは忘れよう。
今日起こったことを日誌に書いて関川のとこに持ってって帰った。帰るときは誰かに声をかけろと言われたが面倒くさいので特にかけずに帰った。まだ工場では人と接するのに抵抗を感じる。しっかしまだ二日目かよ。もう一週間は工場にいる気分だ。