狂人坊主

どうも俺は、というかやはり俺は普通じゃないらしい。自棄糞になると本当に何をしでかすか分からない。
同期の池山(もう日記に登場させないつもりだったが已む無し)。昨晩からこいつを、池山を怒鳴り散らさなければならない、という強迫観念が浮かんで、浮かんで浮かびまくって半ば半狂乱の状態で寝た。何らかの神経症かと思われる。
今日の仕事は順調そのものだった。うまくいっていた。だからといってこの仕事をさっさと辞めたい気持ちに変わりは無い。単純に今日そのものは順調だったのだ。


そして仕事時間終了後に予定通り、イメージ通りに池山に難癖を付けて怒鳴り散らした。字にすると「なんじゃああああああてめえええええええええええええええおらあああああああああああああああ」と完全に狂人である。これは危ないんじゃないかと自分で思うほど。もうわけがわからん。俺は何がしたいのかと疑問が浮かびながら叫んでいた。
すると上司に「お前ら職場で何やっとんじゃ!」などと烈火のごとくキレられ俺と池山は平謝り。「金輪際、お前ここで怒鳴ることはどういうことかわかってるのか!」などと永延と説教。その後、職場を離れ池山と話し合い。俺が一方的に怒鳴り散らして、池山には落ち度はさほどない。この屑は飛んだ飛び火を受けた結果になってぶち切れ。長々と池山が俺を圧倒的に説教。池山は、俺のせいでクビになることを危惧している。しかししったこっちゃない、てめえにも原因はある。だが話を聞いていると池山も俺と関わってからノイローゼ気味らしく微弱だが狼狽した。しかし、もう無理と悟ったのかあまり関わりたくなさそうにして帰っていった。本社に連絡は行き届いている。俺の素行は最低ランクだろう。
こんなことがあって俺は「反省猿」というキャラに道化をしようと帰りに床屋で丸坊主にした。「本当に坊主でいい?」と聞かれるような髪型にしていたが、もうどうでもいい。坊主なんて芸人なら100人中100人があっさりやってしまう髪型だ。床屋の人に学生に間違えられたが俺は社会人。社会人で坊主。坊主なんて明日、目立ちたいからやってみただけだ。怒鳴り散らして、説教されて坊主にして明日の職場の空気を味わえるのは楽しみ。もちろん謝罪はするよ、上っ面の。これから夏だからちょうどよい。全く反省していないが明日へのテンションはあがっている。クビになってもどうでもいいからだ。
俺は元気だ。普通なら会社の評価がガタ落ちしたら落ち込むだろう。だが俺は今どうでもいい会社で働いているから狂人になっている。本当にどうしようもない男だとは思うが、あの殺人者より何百倍もマシだと思うと全く落ち込みはない。今日の日記は一言で言えばストレス発散法だ。よい子はまねしないでね