走馬燈その2

高校に入学すると腹の調子がおかしい。緊張したり、空腹になるとすぐ腹が異常をきたす。テスト中にグルって集中できない。腹を気にしすぎで成績下落。俺の人生最大の敵、過敏性腸炎。そのうちテストだけでなく、普通の授業中でも腹を気にするようになり、授業に集中できない。集中できないというレベルじゃない。存在するだけでやっとという状態。ノートは殴り書き。病院にもいったが治らない。
二年になる頃にはしょっちゅう、便所に行くようになった。三年になると保健室に良く行くようになり、学校もサボることが増えた。
友達は一年のときに川田と田邑という奴がいた。最初に一人で弁当を食っている田邑に話しかけたが、そいつはだんだん嫌な奴になり、ムカついてしょうがなかった。けどたまにいい奴になるから性質が悪い。川田は座敷犬みたいな風貌で、おかしな奴だった。これまでの人生で無職ダメ的な自虐的な話で盛り上がれた唯一の男だ。
二年になるとk鬼と上田と田邑が知り合い。k鬼とは去年までメールをする仲だったが、あの野郎、メールアドレスを勝手に変えたために関係が立たれた。上田の兄貴は新聞記者だったと思うが、上田とはk鬼を介してしか喋れなかった。三年になるとまた田邑がいた。(三年のクラス内の)知り合いは田邑のみ。