勤続疲労

腰がメリメリいう。
腰「メリメリ」


周囲を見渡せば腰痛は職業病に近いことに気付く。
昼飯は軽トラでわびしげに少しだけ食べた。
ノルマもないわけで一日8時間も労働する必要がない気がするのだが、永延と拘束は続く。出社して茶を出されて、その茶を飲まなければならないのだという観念を抱き、茶碗を無理矢理に持ってぐいっと飲む。これで毎日腹が痛くなる。風流も感じず、単に茶の苦味を痛みに変換させる毎日の朝の仕来りが出鼻を挫く。大体、君ね、点検作業なんて陰気なもんですよ。北や南、西や東にうろうろして所々の機械を点検するわけで、粉に塗れたり、狭いところに入ったり、ろくでもないですな。病んだりしてもしょうがないですよ。
ニュースを見てみれば非現実的な現象が伝わってくるが、仕事をしているとまあ現実的。鉄砲一つ飛んでこない。大体ね、平和ってのは悲劇を呑み込んだ楽観なわけですよ。
帰途思う。ここで一生勤め上げて何になるのだろうかと。やがて人は死ぬ。死ぬと生まれる前に戻る。まあよい、とりあえずこのカクテルをごくごくと飲み給え。