10月半ば

今週末のメインイベントであった資格試験は下記の都合により受けないこととなり、宙ぶらりんの気分である。
ある殺人事件について考えていた朝10時、会社用携帯電話に着信メールがあり、嘱託のG氏の父親が逝去したことと通夜・葬式の日程が書かれたものが青松課長より送られてきた。またよりによって土曜の朝に不幸メールかよ、と思った。これで日曜の夜までは通夜に向けた準備期間に移行する。そして日曜日に予定の資格受験を断念する。
資格試験は私の住むC市内が会場で、明日13時から15時までの試験時間だが、弔事の場所は市内から100キロ以上離れて開始時間が明日の18時。試験のある日に突如弔事が発生することは社会人として想定内だったが、試験を受ける暇がない開始時間・距離であるというこの状況は想定外だった。
果たして会ったこともない同僚の親の弔事にはるばる出席する必要があるのだろうか。などと思うが、どうも和を重んじる会社で行かなくてはならない。
そうして気持ちの整理が付かないまま、車のディーラーに行き、五万のスノータイヤを購入する。勧められたら直ぐに「これください」と飄々と即決する様に担当の女性ディーラーとタイヤ担当者は笑っていた。よく分からないが、世間の皆は考えて考えて買うようだ。ディーラーに来て10分で注文書にサインをして外へ出た。
今日は蒸し暑い。空全体を覆った湿気にイライラさせられ、またとある殺人事件について考えていた。