六月十二日

 朝、前の車を運転している女が煙草を吸い、灰を窓越しに外に捨てていてそれだけで殺意が湧く。最近、余裕が無い。

 昼、隣県の営業所に立ち寄ったらおっさん社員Aとおっさん社員Bがいるが、この二人酷似でまずAに挨拶して次にBに挨拶しようとしたらまたAに挨拶していた。変な空気になって厭になった。

 夜、W杯最終予選は豪州1−1日本でドロー。なかなか熱い試合だったが内田ファールのPKといい、サウジの審判がゲームを作っていた印象である。最後のフリーキック前の試合終了は笑えた。意外と厳正に時間を測っていたのかもしれない。次のガチ試合は五輪のスペイン戦か。
 ところで日本代表を素直に応援できない。負ければいいとまでは思っていないが、そこまで勝って欲しいとも思えない。仮に日本が勝ち続けてW杯を手に入れてわっしょいわっしょい大盛り上がりを果たそうが、それが一体全体なんだというのか、という冷めた感情が常に支配している。かつて熱狂的巨人ファンだった時、巨人が日本一になったが、自分の生活は何も変わらず、金も名誉も得られず、冷めて巨人ファンを辞めたことがあるが、サッカー日本代表のファンもいつの間にか辞めてしまったようだ。