企業説明会

十一時ごろに家を出る。バスに乗って駅へ。
駅からさらに目的地までのバスに乗るのに待ち時間が30分くらいある。ずっと地面や空を凝視していた。そのうちなんとなく時刻表を見ようとしたら女子高生と目が合う。その一分後くらいにその女子高生が「気持ち悪い…」などと話をしていた。俺のことなのか!いやそんなことない、自意識過剰だ。バス停にはそのうちスーツを着た若手の人間ばかりが集まっていた。少し妙な光景であった。
駅からバスに乗って目的地へ。
着いた。受付で若い姉ちゃんに紙を渡される。エントリーシートなるものがあったので書こうと椅子に腰掛けようとしたら、どこの椅子もスーツを来た若手人間に占領されていた。しかたなく適当にうろついていたら会議室から声が聞こえる。「入って入って」とスーツを着た人間が言ってきたので入った。企業が企業アピールしていた。自己紹介みたいなものでこの企業アピールを参考にしておのおののブースに散れと言うことらしい。一番前の椅子に座った。聞いたこともないメーカーばかりだったが熱が入っていた。
それが終わって、大ホールのブースに散らばることになったのだがヘタレな俺はうろうろするだけでそのまま20分くらい経ってしまった。
そのうちスーツを着た人間が「面接対策講座がこれからある」というのでそっちに行くことにして大ホールを後にした。受けた。なんか某就職支援施設でやっているのと同じような講座だったので意味が無かったような気がする。
また大ホールへ行く。意を決して元木大介みたいな人間が構えているブースに飛び込んだ。最初に経歴を聞かれた。短大既卒男ということをいった。二人一組で受けるのだが、隣の女性は四大卒見込であった。この程度のことで結構、劣等感を感じる。気疲れしやすいわけだ。
元木は永延と自分とこの企業の説明をしていた。携帯電話とか売ってて若い奴でも偉くなれるっていう会社で東大卒やらプー太郎人間がここで就職しているとか言っていた。やる気があるなら正式に面接に来いと紙を渡された。一つ目終了。
休憩所に行く。疲れた。
次は大企業傘下のブースへ。ネームバリューがあるからか、人が一杯並んでいるブースだった。ここも説明だけで終了。二つ目終了。
大ホールを歩いていたらテレビカメラが撮影していた。「こっち撮るな、撮るな!」と心の中で唱え続けた。
次はケーブルの会社のブースへ。ここは「未経験者でも可」と書いてあったから行ってみた。ガラガラだった。「社会人経験者でも理系でもない人間はダメ」というようなことを言われた。終了。
三つで限界だった。他に書店のとこを見ようとしたけどオタクっぽいのが一杯いて順番が長かったから諦めた。労力を使いすぎた。帰る。やっぱ短大(文型)既卒は終わっていると言うことなのだろうね。ダメなんだ。