微動

ゼミへ。ゼミへ行くと一人ポツーン。ジャージ(仮名)が話しかけてくれた。敬語で応対する俺。浅ましい。ジャージはいい奴だ。俺は自発的な行動が苦手だ。ゼミの奴らは悪くない。まるで悪くない。むしろ逆だ。最近の若いのにしては珍しく気のいい奴らだ。
それにしてもSランク大学学生が入るような金融機関になぜかゼミの人が内定しているという事実。就職課はさぞかし沸いたでしょう。でもそういう番狂わせを起こす学生は決まって女学生なんだよな。皆、徐々に内定を貰っているようだ。一歩も就活をしてないオタク的風貌の人間もいる。さまざまだ。
ジョージの法律講義。今まで一対一だったのだが第六回目の今日、なぜか二人増えた。さすが七流大学だ。とりあえずレフトとライトとセンターは埋まった、俺たちはあと六人増やして試合をしなければならないのだ、闘いはまだ始まったばかりだ(嘘)。雑談もしつつ緩やかに講義を行った。二人増えたことよりジョージの言葉にいちいち相槌を打たなくて済んだ。
俺は猛烈に内定が欲しい。田舎の営業じゃなくて大企業の内定を欲している。俺は外地を回り続けて生きたい。