列島砂漠

暑い。
聞き飽きた言葉であるが暑いのだから仕方あるまい。「暑」という時は「日」の下に「者」と書くのであるが、字の通り、日が頭上にある状態が永延と続いていてぐらぐらめまいがする。
今年は汗を掻くことが増えた。これだけ汗を掻いたことは中学以来だと思う。替え玉というものがあるが、やっと食べ終わったラーメンのスープに、有無を言わさず替え玉を投入された状態が今年の九月の状態だ。
土曜日に仕事をすると道路事情が変わって、社用車の量が減り、弛緩した空気に覆われている。そう、この国は1980年代頃から多くの企業で週休二日制が導入され、バブル期には休み前の金曜夜から散財をピシピシ行ってきたとの話だ。その歴史からして土曜の午前から呆気らかんとした民が遊び呆けることが多い。私はそんな民があまり好きではない。なぜなのかは説明しづらい。遊び呆けている人間からは学ぶものが少ないからかもしれない。
何を書こうとしていたのか忘れた。この暑さだ仕方あるまい。
私は車や酒といったものに興味が持てない性質で、省エネ思考なものだから車好きの多い会社の人間とはどうも話が合わない。といっても大体が仕事の話ばかりなので別に車に興味が無くてもいいようだ。いや、本当は興味が持てないのではない。車は凶器、酒も凶器という極端なイメージを刷り込まれているからだ。
私は雑念が少なそうな江戸時代に憧れを感じている。原動機、露出女性、ファーストフード、週休二日、インターネット、ユダヤが作り出した文化を受け入れてから狂気のあるものが出来てきた気がする。これも刷り込みだ。