動機・動悸・同期

動機付けというものが大切だと思う。
電話一本で直ぐに数十キロの移動を右往左往される仕事なんてしてるとかったるくなってくる。今日は人手不足から夕方に数十キロの移動を指令されて作業をした。高速を飛ばす軽トラはなかなか乙なものだ。他を見れば遊びに車を走らす連中。それらを見ていると、どうせなら山に囲まれた落ち着いた環境で仕事がしたいと思えた。
毎日粉塵だらけ。人間は自然のおこぼれをもらって生きていることをつくづく実感する。そう、何事もおこぼれさ。そういった意識を保ちながら生きていたいがために「働く」というのも一つの動機だ。
また電話が鳴る。電話が鳴ると動悸がする。着メロにした場合、そのメロディが頭にこびりついて離れなくなるので普通の呼出音にしているが、どうにもならんよあれが鳴る瞬間は。
夜九時に帰社し、報告書を書き、十時前に帰ろうとすると同期の吉年氏がやってきた。彼は昨年7月から12月までT市で一緒に働いていた男で、現在は同じ施設内の他部署の方で働いている。話を聞くと最近は休みが全く無い模様で、日付が変わるか変わらないかくらいまで毎日働いているそうだ。
完全なるブラックとしか言いようがないが、別にくじけている様子も無く、淡々としている。ただ適当な話をしたけれども何となく同期の頑張りは世間のどんな動きよりも胸に響くものだ。
そして退社。長い週末を楽しむ人々が閑散としだす場末の道路をひたすらに進んで帰った。