灰になる前に

 昨日やったことを忘れた。たった一日の休日を手に入れることにこれほど苦労するものかと思っている。もう会う人もいないし、会いたい人もいない。このまま歳を重ねたところでやりたくないことばかりやらされて、何もいいことはないだろう。以前私を喜ばせたどんな美しい音楽も、どんな美しい詩の一節も辛抱がならなくなった。居た堪れないのだ。体を動かそうとジムへ行く時間も残業、残業の連続で作れない。もはや疲れた。眼鏡が汚れようが、体が汚れようが、心が汚れようが綺麗にする気力も湧かなくなってきた。
 ヌルゐ気温、人々の多い界隈、馬鹿に弛緩した季節が自分には苦しい