土曜日

社会と関わらなければ進展などない。
隣県のY県の企業が開催する出張セミナーに参加した。といってもこのセミナー、別に説明会でもなく、なんというか就職活動前の簡単な講座みたいな感じ。どうやら対象者がY県出身者のようでそうでない俺が参加するってのも変な話だったが、まあ別に簡単な講座なんだしいいでしょ。
会場に行くために市内バスに久々に乗ったけど、あの乗車率180%超えの感じ、久々に体感。高校の頃も前の学校のときも家から学校が近かったから満員電車、満員バスの類には慣れていない。加齢臭とか酒臭いのとかが堪らない。毎朝あんな経験をするとなると戦々恐々とする。高校生とかでも普通に週五であんなのに乗ってるんだから凄いね。立ってると立ちくらみがするバランス型じゃない俺は腕を必死で手すりに捕まらせていたから、今となっては筋肉痛で痛い。
駅に到着。駅は賑やかだ。なんというか人や建物を見て刺激を受けることで自分にも力が漲ってくる、…ような気がする。いろんな人種を見て、ああ何でこんなに人間がいるのに俺には友達がいないのだろうとかまた後ろ向きなことを考えそうになったが、それよりもいろんな人種がいることによる安心感、周囲の人々も一皮剥けば、自分と五十歩、百歩であり俺だけが独りではないという達観した(?)ことを考えていたら元気になってきた。
寒い中、道行く女子高生が手を袖に引っ込めている状態がとても好きで、なんだろうか、あれは雪国の女子高生の特徴的行動なのだろうか、「私は寒いんだから」とでも訴えているようなポーズのようでとても可愛いと思えてしまうのである。
そんなことをいろいろ考えながら歩いて会場に到着した。今回のセミナーの要項には
「くつろいだ感じで気楽に私服でお越し頂いて構いません」
と書いてあったのでその通り、私服でラフな感じで行ったら、九割方リクルートスーツでビシッと決めてるじゃないですか。相場がおかしい。
でY県のアピールを聞いたり、就職活動のコツを聞いたり、Y県の企業説明を受けたりして2時間くらいで終了。質問していた人にはわざわざ太平洋側から来ていた人もいた。そんなに重要なセミナーだったのか。景品の飲み物貰ってまた満員バスに揺れて帰った。