遮断

工場内研修はカイジの地下労働編のような粉塵に塗れた現場で、ほとんど退屈で1日8時間の大半が工員の作業を見ているだけである。大切な製品を扱うわけで、それを営業の素人に簡単に触らせられないという各工員の意志がそうさせている。

不器用でフォークリフトは免許を取って14年経つが、未だに初心者状態なので作業を任せてもらえられないのも無理はない。結果、人足のような手作業しか回ってこない塩梅だ。

工員と他の社員の馴れ合いを頻繁に目の当たりにするが、とても割って入ってコミュニケーションを取る気力もない。彼らが形成したスクラムに弾き出されるラグビーボールのような心境である。

などと退屈だと余計なことを考え、会社を辞めようかなどと闇ってしまう(ネガティブになる)のが常であるが、自分のような不器用人間が他の会社でやっていくとなるとそれこそ今以上に厳しい現実が待っているだけなのではないか。

退屈時には、己の意志や感情をいかに遮断するか。自分はただそこに存在するだけのロボットである。ドラゴンボールでZ戦士が敵に存在を悟られないように気をゼロにすることがあるが、あれをイメージして闇の感情を遮断する。

 

金さえもらえればそれでいい。